メディアファサードってなに? 意外と身近な活用場所

突然ですが「メディアファサード」という言葉をご存じでしょうか?
最近では、建物の外観も広告に活用されることも珍しくはありません。
大きい液晶ディスプレイやLED電球が創り出す景色は、ときに幻想的な雰囲気さえ感じさせます。
ここでは、メディアファサードとはどういうものなのか、どのような演出が可能かといったことについてご紹介します。

メディアファサードとは

メディア(media)とは情報を伝達する媒体を意味し、ファサード(facade)とは建築物の全面、また道に接している面のことを意味します。
この2つの言葉が組み合わさったメディアファサードとは、建築物の表面にLEDなどの光源を設置し、色や明るさに変化を持たせることで、動的な変化や映像を創り出す照明演出のことを指します。建物の壁自体をメディアとして活用するわけです。
このため、壁に映像を投影するプロジェクションマッピングや、メディアそのものであるデジタルサイネージとは少々異なります。
メディアファサードは、変形できない建物に視覚的な価値を与えることができます。
ヨーロッパを起点に広がり、日本でも徐々に照明演出が浸透しつつあります。

メディアファサードが活用された実例

・天王寺MIO
大阪府大阪市天王寺区にある商業ビル「天王寺MIO」の駅ビル正面には、スマートバーを使用したメディアファサードが設置されています。
スクリーンのように映像を創り出せるほか、イルミネーションにも活用することができます。
もちろん文字を映すこともできるため、多様な情報を人に伝えることが可能です。

・ソウルスクウェア
韓国ソウル市にあるソウル駅直結のビル「ソウルスクウェアビル」の外壁には、縦78m×横98mと大きなメディアファサードが設置されています。
LEDモジュールを42000個も設置しており、映像を創ることも可能です。
有名デザイナーの作品などを映し出しています。
2016年1月には、デジタルアートによるゴッホやモネ、ルノワールなどの展示会を行い、その際の広告としてメディアファサードが効果的に活用されました。

・京都駅ビル大階段
京都駅ビルでは、毎年冬になると巨大クリスマスツリーと大階段を彩るイルミネーションが装飾され、風物詩となっています。
階段の下からは、なだらかな壁を滑り落ちる雪の結晶や、ゆっくりと回転するメリーゴーランドなどを見ることができます。
毎年多くの人の人気を集めており、階段のメディアファサードを目的に集まる人も珍しくありません。

・シャネルビル(銀座)
東京の銀座にあるシャネルビルでは、ビル側面の壁全体にメディファサードが設置されています。
毎年冬になると、シャネルのイメージカラーである黒を基調とし、モノトーンのイルミネーションが映し出されるのです。
正面にはシャネルのロゴが映し出されるようになっています。
このイルミネーションは、カラフルで派手になりがちな他のそれとは違い、センスの高さを伺わせます。

メディアファサードってなに? 意外と身近な活用場所

メディアファサードは建物の形や窓、階段など普段何気なく見ているものを、新しいものへと生まれ変わらせることができます。
最近ではLEDではなくデジタルサイネージを用いて、壁面を巨大な映像装置にする建物も増えています。
日本では、省エネ志向をはじめ、光害防止条例や景観保護条例があるため、メディアファサードの導入が難しいと言われていました。
しかし日本独自の芸術性に富んだ照明演出が確立されつつあります。
今後もメディアファサードの動向に注目です!

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