現在、東京都内を走る電車では、扉の上に「トレインチャンネル」と言われるデジタルサイネージが設置されているのが当たり前のようになってきました。
JR東日本の山の手線では2015年11月30日から、デジタルサイネージを積極的に活用した新型車両が導入されています。
目まぐるしく変わりゆく宣伝業界で、電車内の広告がデジタルサイネージに移り変わることはどのような効果が得られるのでしょうか?
車内のデジタルサイネージのメリット
デジタルサイネージのメリットの1つは、中吊り広告のように人の手で広告を張り替える必要がなく、人件費を削減できるということです。
またJR東日本の場合、紙広告を取り換える人員の不足という問題も同時に解決できたことは効果的だったと言えます。
またテレビで放送されているCMをそのまま利用することができるため、宣伝したい企業のCM制作費もかかりません。
デジタルサイネージは通勤時間帯にはサラリーマンに向けた広告を流したり、女性専用車両が適応される時間帯にはその車両に女性向けの広告を流したりと、時間とターゲットを関連づけた宣伝が可能です。
そのため、広告を常に流すことなく効率よく宣伝効果を得ることができます。
デジタルサイネージは中吊り広告よりも注目される?
関東交通広告協議会が行った調査では、電車内の広告媒体のうち一番関心度が高いのはデジタルサイネージだという結果が得られています。
実際に電車内ビジョンの視聴率は75.7%と最も高く、中吊りよりも高い結果となりました。
また、調査対象の広告について購入意欲の度合いを調査した「購入意向喚起度」では、【広告を見てすぐに購入したいと思った・購入したいと思った】と【どちらかと言えば購入したいと思った】と答えた人の割合が、デジタルサイネージが53.2%という高い数字を獲得しています。
これは車内にあるメディアの中でもトップの数字です。
動きのある映像によって自然と目がいってしまうデジタルサイネージは、情報の豊富さや伝えやすさによって商品の内容を理解しやすいため、文字に偏りがちな中吊り広告よりも注目されやすいということが言えるでしょう。
山手線では、2020年までに全ての車両を、デジタルサイネージを活用した新型車両に入れ替えると計画しています。
今後は1つの動画を制作するだけで、新鮮な情報をより多くのターゲットに、よりタイムリーに宣伝できるようになるでしょう。
今後ますますデジタルサイネージは活用され、広告として最も効果が期待できる媒体となることは疑う余地もありません。
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